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もうこれで連続シャンプー何人目・・・?辛すぎ・・・
雑用と補助業務ばっかりで、一体いつになったらスタイリストになれるんだろ・・
他の仕事をしてる友達より、休みなく朝から晩まで働いてるのに、給料安いってやばくない??
このように、美容師のアシスタント時代ほどつらい職業も、なかなか無いですよね。
サロンの中で一日中、接客&シャンプー&カラー塗布などのアシスタント業務に明け暮れていると、やりがいも感じにくく、常に高いストレスレベルの中での労働を強いられます。
「自分で美容師になりたくてこの世界に飛び込み、資格も取ったのに、、、」
と周りに言われたり、自分を責める気持ちになる時もありますよね。
このページでは、そんな悩める美容師アシスタントの方が、
- 辞めたいと感じるこんな場面での、対処法と考え方
- 乗り越えた人だけに待っている、美容師としての素晴らしいところ
を知り、モチベーションを保つためのお手伝いをしたいと思います!
辞めたいと感じるこんな時、どうする?
アシスタント時代は、さまざまな壁にぶち当たります。
ここでは、カットデビュー前のアシスタント(サロン入社~1.2年目)が「辞めたい・・」と感じる具体的な場面と対処法について解説していきたいと思います。
拘束時間の長さ
美容師という職業は、営業時間以外でも練習やミーティングなどがあり拘束時間が長いうえに、繁忙期(卒業入学シーズンや年末年始など)は、休憩がとれず、ほとんど飲まず食わずで働く・・・なんてこともめずらしくありません。
ましてやアシスタント時代は、単調な作業の繰り返しが多いので、より時間が流れるのが遅く感じることも多いですよね。
ほとんど奴隷じゃん・・・・
モチベーションによっては、そんな気持ちにもなってしまいますよね。
そんな「拘束時間が長い」という辛さを乗り越えるには、
- 同僚や後輩・先輩のなかで、忙しさを分かちあったり助け合ったりできる人をみつけて、辛さを達成感に変える
- 一つ一つの仕事に、自らミッション(目標)を与え、ゲーム感覚で楽しむ
などの方法があります。具体的に解説します。
同僚たちと忙しさを分かち合い、辛さを達成感に変える
拘束時間の長さは、フルで勤務し、練習もしなければならないアシスタントにとっては変えがたい事実です。
私もアシスタント時代、年末年始の繁忙期や成人式などの早朝出勤が重なったときは、
ほとんど寝るためだけに家に帰り、溜まった洗濯や掃除に絶望しながら生活していました。
そんな、美容業界で働く人にしかわからない辛さは、やはり同僚や美容師仲間としか分かち合えないものです。
特に、同僚など同じサロンに働く仲間と一人でも良好な関係が築けていれば、精神的にかなり楽になりますし、辛い営業が終了した後などは達成感を分かち合って、また頑張ろうという気持ちに繋がります。
コミュニケーションを取れる人を見つけ、大切にしましょう。
嫌な人もいっぱいいたけど、きびしいサロン勤務の中で出会った仲間とは絆ができるので、生涯の友となるような出会いもあります!
一つ一つの仕事に、自らミッション(目標)を与え、ゲーム感覚で楽しむ
一番最初の覚えたての時期は、必死に一つ一つの業務にあたることで時間が過ぎるのも早く感じますが、ある程度サロンの勤務やアシスタント業務に慣れてくると、‟なかだるみ“のような時期が訪れ、拘束時間の長さがよりツラく感じてしまいます。
そんな時は一つ一つの仕事にミッション(目標)を与え、ゲーム感覚で楽しみましょう。
例えば「この白髪染めは10分以内に一人でつけ終わる!絶対染め残しもしない!!」とか、「絶対この人に気持ちのいいシャンプーをして、褒めてもらう!」などです。
そうすることにより自分自身も単調な作業に変化がつけられますし、なにより仕事のレベルもアップするので周りからの評価にもつながります。
ひとつひとつの作業を楽しみ、レベルをあげて、スーパーアシスタントになる気持ちで!
シャンプー・カラー塗布・2液つけ・ヘルプなどの繰り返し作業ばかり
アシスタント業務は、とにかく同じ作業の繰り返しとなることが多いです。
シャンプー・カラー塗布・パーマの2液つけ・先輩のヘルプなど、覚えてしまえば単純でやりがいのない作業ばかりでしょう。
カラー塗布や2液つけなどは、お客様にとっても気持ちのいいものではないので、喜ばれる作業でもありません。
そんなやりがいのない業務の繰り返しでツライ時はやはり、
一つ一つの作業に自ら任務をあたえて、レベルアップを楽しむ
しかありません。具体例を挙げると
このお客様に最高のシャンプーをして、絶対気に入ってもらうぞ!!
カラー塗布、絶対あの人より早く塗り終わるぞ!!
この先輩が自分で全く動かなくてもいいくらい、先読みして完璧なヘルプをするぞ!
などです。
そうすることにより繰り返し作業にも張り合いが生まれ、一つ一つの仕事を新たな気持ちで取り組めますし、周囲の先輩からも間違いなく評価されます。
どうせ毎日やるなら、こんなふうに気持ちを切り替えてやっていきましょう。必ず道は開けていきます。
私だったらそんな後輩、絶対大好きだし、100%、応援します。
先輩や上司が怖すぎる(パワハラ)などの人間関係
美容師の業務は、ミスが許されない緊張感のなかで行うことも多く、先輩や上司たちは常に後輩スタッフの動きに目を配り、フォローをしなければならない義務があることから、視線に圧力を感じてしまうこともありますよね。
さらに専門職であるがゆえに、それぞれの美容師が自分の経験や考えをもとにした、信念を持っています。
結果的に、どうしてもそれを押し付けるような言動になり、後輩に対してパワハラにともとれる態度や言動になってしまう美容師が多いのも事実です。
パワハラが良くないのは当たり前ですが、逆に言うと、接しやすく優しいと思える先輩や上司は、美容師としての信念や自信がなかったり、いい美容師に育ってほしいという気持ちが薄いとも言えます。
その点をふまえて、今いちど、先輩や上司の態度や言動の中身を考えてみましょう。
ちなみに以下は、厚生労働省が定める、パワハラの定義です。
職場におけるパワーハラスメントとは
職場で行われる、➀~③の要素全てを満たす行為をいいます。
厚生労働省 職場におけるパワーハラスメントについて
① 優越的な関係を背景とした言動
② 業務上必要かつ相当な範囲を超えたもの
③ 労働者の就業環境が害されるもの
分かりやすく解説すると、
- 言動が、従業員を育てる目的で行われたものか、それとも嫌悪の感情や退職に追い込む目的によるものか。
- 言動の内容が業務の改善のために合理的なものか。
- 言動の内容に被害者に対する人格的な攻撃を含んでいるかどうか。
といった基準で判断できると考えられます。
仮にもしこれらすべてを満たすような指導をする先輩スタッフや上司がいれば、当然問題になりますし、サロンにとっても悪影響なので、解雇されて当然です。
オーナーがこのタイプであれば、ついてくる従業員などいません。
しかしそうでないのであれば、その美容師は確固たる経験と技術に対する自信を持っており、周りのスタッフもそれを認めていて、真剣に後輩の指導に当たっている、ということにもなるのです。
パワハラでは・・・?と思うような上司や先輩にあたって悩んだときは、
- その先輩・上司の実力と指導を他のスタッフはどう見ているのか
- 技術の向上のための指導ではなく、明らかに個人的な感情のみで攻撃されているのか
などを客観的に考えたり、同僚などに相談してみるようにしましょう。
明らかにおかしい場合は上司やオーナーに相談してみることも必要です。
実は怖くて冷たい先輩ほど、仕事もできるし、後輩に伝えられるくらいの技術を持っているのよね・・・。
接客で怖いお客様にあたり、落ち込む
ある程度カラー塗布、シャンプー、ブローなどで、施術を一人で任せられるようになってくると、
ミスしてしまった際にはクレームに発展してしまうこともあります。
お客様の中には新人に優しくて、多少のミスも許してくれる人もいれば、
そもそも新人には担当されたくないと思っているお客様もいます。
少しのミス(接客・シャンプーの水漏れ・ドライヤーが熱いなど)があれば
あの子に私の担当させないでくれない?
熱っ!!!ちょっともうやめて!あなた何年目なのよ!
など、面と向かってクレームを言われ、ショックを受けた経験がある人はかなり多いです。
これに対する対処法としての結論は
まず全力で謝ったら、後は先輩や上司にフォローしてもらい、今後同じミスをしないことだけに注意し、引きずらない。
ということです。アシスタントなのですから、これだけでいいのです。
後は、任せっぱなしにせず、注意をして様子を見るべきであった、先輩や上司の責任です。
その後そのお客様が来店された時に気まずい・・と思いますよね?
それは、次回ご来店されたときに、「前回は不快な思いをさせてしまい、本当に申し訳ございませんでした。」とひとこと言えばそれでいいのです。
アシスタントのうちは失敗して当たり前なのです。必要以上に落ち込んだり、自信を無くしすぎないようにしましょう!
ちゃんと謝罪して、その後も頑張っていると、逆に気に入られて応援してくれるパターンも多いですよ!
給料の安さと、道具の購入(コーム、ブラシ、シザーなど)でお金がない
美容師のアシスタント時代の給料を、他の職業の20代前半(専門学校卒)と比べてみましょう。
美容師アシスタント | 一般的な20代前半(専門卒) | |
---|---|---|
平均月収 | 12万円~17万円 | 22万円 |
出典:厚生労働省令和4年賃金構造基本統計調査(第3表 学歴、性、年齢階級別賃金及び対前年増減率)より
やはり平均的にみて、一般的な同じ年代の他の業種の人と比べても給料が安いと言えるうえに、
圧倒的に拘束時間が長いので、仮に時給で換算してしまうと、
ありえないブラック企業ということになってしまいますね。
さらに、アシスタントからスタイリストになるまでには、そろえなければならない道具(コーム、ブラシ、シザーなど)も多く、さらに経済的に圧迫されます。
美容師を目指した時点で、ある程度想像していたとはいえ、実際に経済的余裕もプライベートな時間もない、という状態は、かなり精神的に追い込まれます。
こんなふうに、「こんなに頑張っているのに経済的に苦しくて、もう辞めたい・・。」と思った時は、
今は、一生モノの技術を身につけるための修行期間。なのに、ちゃんとお金(最低限の給料)も貰えている。
というように、今の状況に対する考え方をシフトしてみましょう。
出来るだけ早く技術を身につけてしまえば、あとは自分の自由で、働き方や収入も自分次第で決められるし、一度身についた技術は誰からも奪われません。
そんな重要スキルを身につけるための数年間に過ぎないのです。
スキルやノウハウを得るためには、本来高い費用を払って教えてもらうことも多いのに、美容師の世界は、サロンの上司が無料で教えてくれて、なおかつ給料も貰えているんだ、、、
と思えてきませんか?
ここまでくるのも大変だったはずです。どうせなら一通りの技術を身に着けてから次に進むことも考えてみましょう。
できることが一つでも多くなると、何かあった時に活かせる可能性がありますよ!
家族に髪のことをしてあげられるのも地味に大きいです!
まとめ・一度立ち止まり、辞めると続ける、どっちが自分にとってムダか、考えてみよう!
以上、アシスタントが辞めたいと感じてしまうことが多い場面と、その対処法について解説してみました。
このように様々な場面において、美容師を辞めようかな、、?と考えてしまうのは決して悪いことではないですし、誰もが通る道です。
私のように、
カットである程度全部のスタイルが切れるようになったら絶対辞めてやる、、、、
とだけ誓い、耐えて耐えて続けてきた結果、美容師の良さに気づいてきて、結局20年続けた。という人もいますし、
違う業界で生き生きと仕事をしていて、うらやましいなぁと思う元同僚たちも山ほどいます。
実際、美容師という世間一般で見ればブラックな環境に身を置いてきた人は、普通の人より忍耐力がありますし、頑張り屋が多いです。
転職を考えるのももちろん良いのです。
大切なのは、一度冷静になってよく考え、
どちらが自分の人生において時間の浪費(むだづかい)になりそうなのかを考えるということです。
あなたのアシスタント時代の数年が、人生にとってより大きな財産になることを祈っています。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!